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2007 年 12 月 のアーカイブ

フリーソフトウェアで年賀状作成

2007 年 12 月 30 日 コメントはありません

年賀状を作るのに(遅)、Adobe製品に頼らず、フリーソフトウェアでできないもんかなぁと思った。まずは定番、GIMPを見てみる。これはPhotoshopの機能を一通りおさえたオープンソースのフリーソフトウェアで、プロフェッショナル仕様に至らない画像編集ならば、これで十分。

しかし、GIMPはラスターイメージ処理のソフトウェアで、イラストなどに使われるベクターイメージを扱うにはそれほど向いていない。それよりも年賀状作成で不便なのは、画像をリサイズすると、画像がリサンプリングされてしまい、もとの情報量が維持されない。試行錯誤の伴う作業には不向きである。

年賀状作成の時には、Photoshop or GIMPよりもむしろAdobe Illustratorに相当するソフトウェアのほうが、何かと都合がいい。少し調べてみたら、SVGを編集するInkscapeというオープンソースソフトウェアがあることを知った。

使用感としては、さすがにIllustratorには劣るが、一般利用では性能としては十分な気がする。また、汎用性の高いSVGが標準フォーマットなので、Inkscapeで編集したファイルを他のソフトウェアで開くことが容易である。SVGのプラグインをインストールすれば、IEでも閲覧は可能。さらにオープンソースなので、Windows、Mac、Linuxでのクロスプラットフォームもばっちり。

対Illustratorとしては、まだまだだが、今後のバージョンアップに期待。

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生態系難民

2007 年 12 月 26 日 コメントはありません

表題のコトバが修論の序論でキーワードになってくるんで、その定義を参照したくて調べていたんだけど、日本語ではあまり引っかからない。出てくるのは、

・「生態系難民」が既に認知されているものとして話が進む文章
・「ネットカフェ難民生態」(笑)

といった感じ。なお、前者のものとして、よく出てくるのは写真家の野口健さん。著書この記事でこの言葉を使っている。またWikipediaの「地球温暖化の影響」でも生態系難民の記述があるが、野口氏の著書からの引用で、定義はなし。

さて、英語で検索してみる。”Environmental refugee”で見てみたところ、一番分かりやすいのはここっぽい→http://www.environmentalrefugee.org/
ドメイン名がまさにそのまんま。定義が気になる人はリンク先を見てください。象徴的な写真・画像と読みやすいテキストで、「生態系難民」を理解できると思います。

学術論文ではこれが、その定義について語っていると思う。とりあえず修論での引用はこっちかな。

作業の感想としては、日本語での定義がなされていないあたり、あまり国内に浸透していない考え方なんだな、と思った。こういうのを前面に出すのは、人によって向き不向きあると思うけど、「私のチャレンジ宣言」でビックマック150円よりは、よっぽど啓発的であると思う。
(ビックマックの消費量が増えると、牧草地を増やすために森林を切り開くんじゃないのか、と思うのは僕の妄想)

と、書いてきたんだけど、実は「生態系難民」じゃなくて「環境難民」だったというオチ。たしかにゴアさんもそれっぽいことを言っていたし。

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Mapserver Mapファイルテンプレ

2007 年 12 月 23 日 コメントはありません

覚書程度にとりあえず。

mapファイル

fontsetファイル


Mapfile Reference @ UMN

画像のエンハンスメントはやってくれないか。
これ(以前のエントリ)で変換するしかないかな。

と思ったら、FWTools2.0.0にgdalenhanceというコマンドがあった。でも、標準偏差*2は実装されていないみたい(オプションにはあるのに)。次回バージョンアップに期待。

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地理・投影座標→画像のXY

2007 年 12 月 15 日 コメントはありません

いろいろと画像やら地図やらを重ね合わせることが多いので、Rで処理するときに地理座標系の緯度経度や投影座標系のXYを画像のXYに変換する関数を作った。これを使えば、処理する画像を差し替えても、いちいちサンプル地点のXYを書き換える必要がなくなる。

geo2img <- cmpfun(function(xy,img){
cellsize<-as.numeric(getRasterTable(img,offset=c(1,1),region.dim=c(1,1))[1:2]-getRasterTable(img,offset=c(0,0),region.dim=c(1,1))[1:2])
offset <- as.numeric(getRasterTable(img,offset=c(0,0),region.dim=c(1,1))[1:2])
(xy – offset)/cellsize + 0.5
})

要は左上の座標値を取って、該当地点の座標値との差をセルサイズで割っただけ。

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原因の認識

2007 年 12 月 12 日 コメントはありません

環境の変動によって引き起こされる問題って、直接身に降りかかるような比較的目先のことが原因として認識される、というのは、なんとなくわかってもらえると思う。先ほど、改めて実感した体験があったので、とりあえず日記にする。

なんでそういうことを実感したのかというと、話はチベット高原の過放牧の研究になる。

ことの始まりは、3年前に現地の草原局長にインタビューした時と、今年10月にインタビューした時で回答が違ったことによる(同一人物ではない)。質問は「土地劣化の問題は改善していると思いますか?」「土地劣化の原因は何だと思いますか?」というものだ。3年前のインタビューでは、

劣化は90年代から顕著になってきた。第一に旱魃、第二に過放牧、第三に鼠害(鼠に草原を荒らされる)。一般に過放牧している意識はあるようだ。対策として一部の放牧禁止を実施している。

と言っており、過放牧が土地劣化の要因という認識が伺える。今年のインタビューでは、

ここ2年間は気象が良くなっているので改善している。土地劣化の原因は第一に気候変動、第二に鼠害、第三に過放牧。放牧禁止は行っていない。

と言っており、その他の会話からも気象が原因であるという認識が伺えた。僕は、今年の草原局長に多少の疑念を感じ、気象観測データを見ていた。その結果、この2年間、例年以上に夏期の降雨が多く、放牧をしている現地の人々にとってうれしい状況だったことが明かになった。

今年の草原局長のおっちゃんが言っていた「改善している」ということは確かに正しそうだ。しかし、土地劣化の原因の認識は正しいものではないかもしれない。というのも、土地劣化が深刻になったといわれる1994年前後では夏期の気象条件はそれほど変わらず、気象以外に要因があると考えられるからだ。

で、何が言いたいのかというと、今まで気象以外の要因でどん底な状況が、気象によって改善されたことで、原因は気象にあったのだ、と誤認識してしまうことがあるということだ。この場合、この気象条件が今後継続するならば、土地劣化の問題は解決したことになるのだが、ここ数年たまたま気象条件が良くなっただけならば、それ以外の要因を改善しない限り、ますます悪くなる一方である。

このこと、こんな過放牧研究のケースだけでなく、結構いろいろな場面でありそうだ。例えば、ダイエット。どうみても食い過ぎが原因なのに、たまたま運動量を増やしたときに脂肪まわりが改善される。「運動不足が原因だったんだ!」と運動量を増やすことを習慣にしようとしても、多忙を理由に維持できずに、ダイエットは失敗。食事の量を減らせば良かったのに。

この議論から、ある現象に対して、様々な要因が考えられるとき、その現象をコントロールするさいには、可能性と効果を評価することの必要性が言えると思う。この場合、原因の認識とは、ここでいう可能性と効果の評価とほぼ同価なのかなという気もする。とても当たり前なことなんだけど、そういう結論が得られて、トクした気分だ。

世の政策に関する議論では、この点、どれくらい論じられているのかなあ。これからは注意してみてみるか。

と思っていたら、この話を思い出した。

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